本当にあったパチプロのはなし

ちょっと変わった経験談や、ギャンブルとの向き合い方について書いています。

金持ちっぽいババアに学ぶ海物語(エンドレスババア その2)

何かがおかしい。なんとなく、そんな気がした。

 

視界の端に映るババアは俺とは縁も全くない金持ちっぽいババァだが、ボタンを連打する様が実にしなやかだなと思っていると、これまたなんとなく、遊タイムをスルーしそうな気がした。

 

今打っているのは大海SPで、遊タイムに到達するまでに残り200回転、到達してから時短が350回転、計550回転以内に319分の1を引けばいいわけで、その確率は約82%。実に五回に四回は当たるわけである。ごくごく普通の確率であり、これまた実にごくごく凡庸で、平々凡々たる普通の極みにいるようなこの俺が、その確率を引けないほうがおかしいのだ。

 

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確率とオカルト 

パチンコの抽選というのは玉が入賞口に入った時に行われており、リーチ後の演出がどんなに熱かろうと外れる時は外れるし、当たる時は当たる。激熱というのは激しく熱いだけなのだ。つまり、牙狼剣を刺そうが刺さまいが、ボタンを押そうが押さまいが、当たるかどうかには一切関係は無い。

 

なのだが、人間というのはボタンを押すのが大好きな哺乳類であり、パチンコ屋に集う民族、特に海物語シリーズを好んで打つ民族は、特にボタンに対する執着がすさまじいい。海物語の島には老老老若男女女ぐらいの割合で老女が跋扈しているわけだが、彼女たちのほぼ全員は常にボタンを押せるように身構えており、そのうちの約半分は常にボタンを連打している。

 

本日、横に座っている金持ちっぽいババアは特徴的なボタンの叩き方をしていた。

 

一定の間隔でポーン、ポーンといったような、まるで小筒太鼓をたたくかのように非常にしなやかで上品な手つきだ。おそらく、このババアはお金持ちのババアなんだろう。ボタンの叩く様から、なんとなくそんなオーラを感じる。

 

対照的なふたり

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金持ちっぽいババアのボタンを叩く様を観察していると、いつの間にか遊タイムに突入していた。その間、横の金持ちっぽいババアは確変大当たりを引いた後、時短での引き戻しも含め、8連荘している。出玉はざっくり11,000発といったところか。

 

その間、そのババアは常に一定の間隔でボタンを叩いていた。常に一定の間隔だがひたすら当たり続けているので、逆算すると800回ぐらいはボタンを叩いているのではないだろうか。二回目の初当たりからは、ボタン連打に加えて手招きも付け加えられている。手を上から下に振ることで、魚群を呼び込んでいるのであろう。

 

まぁ隣のババアの台など俺には全く関係の無い話である。自分の台に集中しよう。

 

クールにパチンコを打つということ

パチンコというのは確率のスポーツである。500円で確変大当たりを引いて2万発出るのも、ライトミドルで2020回転越えのハマり、いわゆる西暦ハマりをするのも確率の範疇である。

 

仮に、あくまで仮に、先ほど突入した遊タイムがスルーしたとしても、それはごく普通に起こり得る確率であり、そういう事を加味した上で、勝てる台のみを選別して打っているのだから、一台単位の収支など特に気に掛ける必要は無い。常にクールに玉を打ち出すのみなのだ。

 

残り200回、100回、50回…。遊タイムのリミットが迫る。

 

残りが何回だろうが、冷静に手順を守り、玉を打ち出し続けるのみである。自分に出来ることは、できる限り玉を減らさないように時短を消化することであって、そこに感情など関係はない。

  

一玉一玉冷静に、クールに努めて打ち出していく。

 

最後の一玉…

ダメ。ひたすら魚どもが横スクロールしていくばかりで、ろくにリーチすらかからない。

 

残り20回、10回、5回…そしてラスト。

 

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「ざんねーん!」

 

音量2のマリンちゃんがそう叫び、最後の保留の光がフッと消えていった。

 

無情にも、今回の遊タイムでは当たりを引くことはできなかった。

 

「ガ、ガッデーム!」

 

そう捨て台詞を吐いた俺は、スッと席を立ち、少し早いが家路につくことにした。金持ちっぽいババアの連荘はまだ続いていた。

 

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