学生編の続きです。
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パチスロ熱狂時代の終わり
パチスロ引退を決意してから借金30万円を返済するまで、ひたすらアルバイトに打ち込みました。数か月で何とか借金を完済した後も引退生活は続きます。
「パチスロやらないとこんなに金が貯まるのか。」と驚いた記憶があります。
引退生活にもすっかり馴染んだある日、大学で出会った友人から「スロットに最近ハマっている、特に北斗SEにハマっている」という話を聞き、もともと北斗大好きであった私はすっかり意気投合。アツい演出やいくら勝った負けたみたいな話で盛り上がりました。
その友人がこんなことを教えてくれました。
「もうすぐ北斗SE打てんくなるらしいで。4号機終わって全部5号機になるんやて。」
昔付き合っていた彼女がもうすぐ結婚するらしい。そう聞くと喧嘩別れした相手でも気になりますよね。急に愛おしく感じ、関係を持ちたくなり愛情が再燃しまうのは自然の摂理。その話を聞いた1時間後にはその友人とホールで北斗SEを並び打ちしている私がいたのでした。
そしてパチスロ引退を撤回、その日から「北斗の拳SE」をひたすら打ち続ける日々が始まりました。パチスロに対する愛情が再燃してしまったんですね。
この期間は不思議と勝てていた記憶があります。
ですが楽しい時間はすぐ過ぎ去ってしまうもので、パチスロ復帰から数か月、ついに「北斗の拳SE」の設置期限となり撤去となってしまいました。
北斗SEが撤去となり、さぞ寂しい思いをしているかと思いきや当時の私はそんなことは微塵も感じていませんでした。
「北斗の拳SE」撤去の時期を前後に5号機「北斗の拳2G」が登場していたからです。
大画面になったドーナツビジョンや、美麗なグラフィック。よりを戻した彼女にフラれたものの、新しい魅力的な女性がすぐに登場したのです。
初打ちの時は「まぁこんなもんだろう」と思っていましたし、2回目に打った時は「今日は調子が悪かったんだな」と思っていましたが、流石に鈍感な私も3回目には気付きます。
「この台・・・全然出なくないか?」
当時パチスロを遊戯していた方はご存じかと思いますが、減るRTにどっちを押したらいいのかよく分からないリプレイパンク外し。「北斗の拳2G」はまさに世紀末と呼べるような渾身の仕上がりだったんですね。
「パチスロは終わった」
そうつぶやいた私のパチスロ熱は急激に冷めていき、ホールから足が遠ざかっていきました。
蒼い鬼そしてハイエナに出会う
私は大学卒業を機に上京し就職、一人暮らしを始めどこにでもいるサラリーマンになっていました。
サラリーマン生活は順調だったのですが、学生時代パチスロとアルバイトに明け暮れた身からすると少々退屈で暇でした。
小人閑居して不善をなすとはよく言ったもので、暇な時間を持て余し、しばしばホールに通うようになります。
当時の私はジャグラーを打ったり、あるいはパチンコの甘デジをよく打っていた記憶があります。
もちろん「リングにかけろ」や「エウレカセブン」も何回か打ったのですがあまり刺さらなかったんですね。
そんなある日、衝撃的な出会いを果たします。
ロデオから発売された「新鬼武者」
別に4号機の鬼武者に思い入れがあるわけではないし、筐体は忌々しいドーナツビジョン。
いまだになぜ新鬼武者にハマってしまったのかはよく分かりません。当時としてはかなりの優良スペックに惹かれたのか、疑似連4回目の家紋付の襖がしまった時のロデオのプレミア音にやられたのかよく分かりませんが、「北斗の拳SE」以来、3年ぶり3回目のパチスロ愛が再燃したんですね。
ホールに通い続ける日々がまた始まります。
とはいえ当時の給料は22万円程度。一人暮らしの身にはパチスロに使えるお金は決して多くありません。新鬼武者で負け続け数か月で貯金残高はスズメの涙ほどになってしまいました。
昔から「パチプロ」と呼ばれる人たちがいるのは知っていましたし、高設定を打てれば勝てるのは分かっていましたが、具体的な勝ち方は全く理解していませんでした。
貯金がなくなり、パチスロに行けなくなった私はひたすらパチスロについて勉強を始め、ついに「ハイエナ」という手法に出会います。
ハイエナを始めてすぐに結果はついてきました。当時は今ほどハイエナが浸透しておらず、期待値のある台はかなりの頻度で拾えたんですね。
この時期に私のパチスロに対する楽しみ方が「演出や出目などの機械本来の楽しさ」から「勝つこと」にシフトしていくことになります。
高設定に辿り着くまで
しばらくはひたすらハイエナ稼働を続けていきました。
時代背景もあり、大きなスランプもなく、負け続けていたパチスロ生涯収支のスランプグラフは急に上を向くことになりました。
ハイエナをしばらく続けているとホールの状況がある程度見えてきます。優良ホールなのかどうか、イベント日がガセなのかどうか、どのあたりに設定を入れるのかなどですね。
また、上手い打ち手が分かるようになってきました。
「こいついつもコインいっぱい出して勝ってるな」という人がどのホールにも何人かいるんですね。
いつしかハイエナで得た情報を基に、設定狙いをするようになっていました。
朝から打てるのは土日だけでしたからその日に打てるホールを調べ上げ、ハイエナで下見した上で臨むようになったんですね。
これもすぐに結果が付いてきました。
当時の機種は今ほど設定示唆が出る頻度が多くなく、判別が難しい機種も多かったのですが確実に高設定が打てていると感じていました。
パチンコを本格的に打ち始めたのもこの時期です。
ネットでボーダーの考え方と釘の見方を学び、釘を打つ人が使う板ゲージを購入して持ち歩いていました。
そんな毎日がしばらく続き、いつしかサラリーマンをしながらも年間で200万程度はプラス収支を上げれるようになっていました。
順調なサラリーマン生活と結婚
26歳ごろだったかと思いますが、当時同棲して3年程になる彼女がいました。
とても綺麗な方で身長も160cmぐらいのモデル体型。性格もよく、私にはもったいないほどの存在でして、結婚を考えていました。
彼女も前向きに考えてくれていたのですが、いろいろ話してみると私の会社が少し不安なご様子。
当時勤めていた会社は、ある業界の専門商社でした。
業界内では老舗でそれなりの立ち位置にありましたが、なにぶん狭い業界でしたのであまり規模の大きい会社ではありません。
仕事自体は順調で、22万円だった給料も数年で10万円ほど上がり、年齢からするとそれなりのポジションの管理職にもつかせてもらっていました。
私自身は不満はなかったのですが中小企業でしたので、一部上場の一流企業に勤める彼女からすると少し不安だった様子。
特に愛着のある会社ではなかったので、私は転職活動をすることにしました。
当初は働きながら転職活動をしていたのですが、出世したことで平日はかなり仕事が忙しくなってきており、面接の時間がなかなか取れません。
パチスロで得た貯金もそこそこあったので、思い切って退職した後ゆっくり転職活動をしようとなったんですね。
退職を数か月後に控えたある日、会社の後輩だった女性と飲みに行く機会がありました。その子は小さくて可愛らしい女性で前から仲がよく、当時よく飲みに行っていたんですね。
その日は退職間近ということもあって、2人とも飲みすぎてしまいヘベレケに。
ついつい、ラブホテルでワンナイトを過ごしてしまいます。その後輩は特別でした。
有り体にいうと相性が抜群に良かったんですね。スペシャルワンだったわけです。
もちろん一回の過ちだけでも最低なんですがスペシャルワンと一回で終わるわけがありませんでした。いつしか週に数回はその後輩とラブホテルに通う日々が訪れます。所謂浮気、二股です。最低ですね。
次第に同棲していた家には帰らなくなり、必然的に彼女と会う機会は減っていきます。
当然、浮気は暴かれ話し合いの上で彼女とは別れ後輩と付き合うことになりました。
まさに「北斗の拳SE」から「北斗の拳2G」に乗り換えたのと全く同じことが起こったわけです。
不思議なことに歴史は繰り返すんですね。
こうして私はパチプロになった
結婚を意識していた彼女と別れたわけですから、転職する理由がなくなるわけです。
もちろん最初は転職活動をしていたのですが、履歴書を書いたり面接に行くのはかなり面倒くさいし大変です。
いつしか転職活動をやめてパチスロ、パチンコ ばっかり打つようになっていたんですね。
それから数年が立ち、時は2020年。
よく考えてみると、私はパチプロではなく転職活動中のようです。