機械割詐欺なんてねーよ。バカじゃねーの。
…と言い切れないほど過去に疑わしい事例があったのは事実で、単純な機械割詐欺・詐称以外にも、タイマーだのアイスだの、メーカー仕込みの攻略法だの、SISがバグってるだの遠隔だの、ザクザク七福神だのインフィニットストラトスだの、まぁ色々怪しさ満点の業界であるわけですが、基本的に「機械割詐欺は無い」と僕は思っています。正確にいうならば、我々のような一般の遊技客は、基本的にメーカー公表値を信じるべきって感じかな。あくまで基本的にね。
一昔前ならいざ知らず、今は情報ツールも発達して、機械割詐欺なんてすぐにバレるわけじゃないですか。「コンプラ!コンプラ!」と叫ばれ、SNSが発達して、しょうもない事でもすぐ炎上するこのご時世に、機械割詐欺などという地雷を放つなんて、メーカーがそんなリスクを積極的に冒すかね。
ただ、メーカー公表値と情報発信者が出したホール割なるものに剥離が見られる場合が多々あって、「なぜそのようなことが起こるのか」「何を信用すれば良いのか」などなど、その辺の話を書いてみようかと思います。
「機械割じゃねーだろ!出玉率だろうが!!」という意見はごもっともですが、そんなの分かって書いてるに決まってんだろうが。あのなーこれは格式低い個人ブログなんだからそんなの伝わりゃなんでもいいんだよ。
そもそもどっから来た話なの
そもそもの話なんですけど、なんでメーカーの公表値を疑うのに、素性不明の情報発信者の出した数字、しかも出どころ不明なものを信じるのか。ということがまずあるんですよ。
「何台での数字なの?」とか「サンプル数はいくつ?」みたいなこともあるんですけど、それ以前に、メーカーが出している公表値と出どころ不明の謎の数値があって、そこに大きな剥離があったとして、なぜ無為に後者を信じるのか。というのが個人的な疑問。このあたりは自分が信じるものを信じればいいんですけど、客観的に考えて、社会の一員として真っ当な商売をしているメーカーと、素性不明の謎の情報発信であれば、メーカーの方が信用度は高いよなあ、と個人的には思いますね。
とはいえ、個人が出している数字とか、特定の情報発信者が出した数字が嘘であると一律に疑っているわけではなくて、SISから出てきた数字だったり、店舗間のネットワークの中から出てきた数字をそのまま発信しているのがほとんどだと思うんですよ。
結果として、メーカー公表値と実際のホールでの割(とされるもの)の差が出る場合が多々あって、なぜその差が生まれるのか、色んなパターンがあると思うのですが、考えられる理由を挙げてみようかと思います。
そもそもの前提が違う
上り最速1Gbpsなのに500Mbpsしか出ていないみたいな話ですよ。ちょっと違うか。
メーカーによる設定別の機械割の公表値はシミュレートの結果(と言われている)なわけですが、そのシミュレート条件は謎に包まれており、メーカーによって異なります。
有名なところでいうと、北電子のジャグラーシリーズ。
下の表はゴーゴージャグラーの北電子発表の数字と、スロマガのシミュレート値を比較したものですが、設定1で0.9%、設定6で1.84%の開きがあります。
0.9%っていうと誤差みたいな感じがしますけど、8,000ゲーム回せば216枚、4,000円ぐらいの差がありますからね。なぜこの差が生まれているかというと、それこそシミュレート条件の違いかと。数あるうちの一機種であればブレの可能性も否定できないけれど、ジャグラーシリーズはほぼ例外なく公表値よりシミュ値が1~2%上に出ますからね。
スロマガの場合、「チェリー狙いのみ(ピエロ・ベルは取得しない)」とされており、ボーナス確定後(ペカった後)1ゲーム後にボーナスを揃える前提で算出されているはず。北電子の算出条件は不明なのですが、おそらく、「通常時フリー打ち、ボーナス確定後3ゲーム以内にボーナス揃え、ブドウ抜き無し」みたいな条件で算出されているんじゃないかな。細かい条件は分かりませんけど、比較的ぬるい条件で算出されているのは間違いないと思います。
ある程度スロットの知識があって、打ち慣れている人間であればスロマガのシミュレート値に近くなるだろうし、初めてパチ屋に来た「目押し?なんだそれ?」みたいな人だと、北電子の公表値よりも割は下がるはずです。
北電子は攻略誌のシミュ値の方が割が高い機種が多いですね。ジャグラーシリーズ以外にもパトレイバーとかダンまちとか。ざくろは面白かったけどどうなんだろうな。
あとは、昔、4号機時代の機種の設定6は公表値よりも実際の数字の方が割が高いことが多いですね。今とは色々条件が違うんでしょうけど。
普段打つ時に意識することはあまりないんですけど、スロットには目押しだったり、フラグ判別だったり、技術介入要素がどんな台にも一応あるわけですよ。AT/ART機であれば、リセットの有無、打ち始めた時のモードやゲーム数、やめどきなど、前提条件が変われば結果も変わってきますよね。実際の機械割というのは客によって、また、その条件によって異なるわけで、全ての客、条件をひっくるめたものが、いわゆるホール割と呼ばれるものなわけですよ。
基本的にメーカー公表値よりもホール割の方が低いことが多いわけですが、実際のホールでは、みんなスイカなんかポロポロこぼすわけで、押し順ミスもすれば、2枚掛けもするし、閉店で取り切れなかったり、リゼロで純増3枚しか取れないジジイもいれば、仕事中にサボって打ちに来た会社員がAT中に帰っちゃったりもするんですよね。
メーカーの公表値というのはあくまでカタログスペックであって、一つの目安であると。ホール割というのは実際に出てきた数字であると。ただ、その情報の信頼性は担保されていないし、サンプル数も分かりませんと。そうなった時に、どちらが物差しとして有用かというと、メーカーの公表値だと思うけどね僕は。
機械割詐欺とまでは呼べないまでも…
ただなー、まぁあるんだよな。別に機械割詐欺とまでは言わないまでも、まどマギ3とかやべぇもんなあれ。
あと機械割以外の部分、いわゆる解析情報(モード移行率とかそういうの)についても、特に攻略サイト発信のものは「これ絶対違うだろ!」みたいなものが6号機になってだいぶ増えた。最近だと南国とか。まぁ、これは本題から逸れるので置いておこう。
やっぱメーカーも商売だから、数字はよく見せたいと思うんだよ。実際、メーカー公表値の中身っていうのはブラックボックスなんだけど、数字を良くするために厳しいシミュレート条件にしたり、何本もシミュレートを走らせた上で良い数字のものを拾ってくる…みたいなことはあるのかもしれん。それは分からんし、そんなことが許されるのかも知らんが。
あとは単純な人為的ミス、例えば公表数字の取違いとか型番間違いとかもあるだろうしね。ザクザク七福神とかはそんな感じだったんじゃないかなぁと個人的には思ってる。これはメーカーだけの話じゃなくて、ホールがSISに打ち込む設定を間違えちゃったとか、情報発信者側が集計ミスをしたとかもあり得る話なんだけどね。
会社ぐるみの機械割詐欺は無い。その考えに変わりはないんだけど、無理くり厳しい条件で算出したとか、恣意的なものではないミスとか、営業マンが盛っちゃったとか、そういうのはゼロではないんだと思う。
ただ、そこを気にしてもしゃーないというか、基本、メーカー公表値を信じるしかないっていうのが結論かな。実際のデータを拾うっていっても、特に設定別の割みたいな不確定要素の多いデータを集めるのは個人なら限界もあるからね。超デカい組織の親方とかならともかく。
こういう話って、業界に関係ない一般人からすると分からない部分が多くて、絶対の正解は分かり得ないことだから、人によってそれぞれ考えがあっていいと思うんだけど、俺はこのスタンスで今までやってきて、それなりの生活ができるぐらいは勝ててるから、考え方としては間違ってないというか、変に陰謀論に傾倒するよりも健全で良いと思うよ。
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