本当にあったパチプロのはなし

ちょっと変わった経験談や、ギャンブルとの向き合い方について書いています。

売りものにならない犬にミュータントと名付けた話

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私が5歳か6歳ぐらいの頃に、父親が子犬を貰ってきた。

 

どういう経緯かは覚えていない。私が犬を飼いたいと駄々をこねたのか、犬好きだった母親がねだったのか、あるいは父親の気まぐれか。なんかよく分からんが、ある日突然、家族が一匹増えたのだけは事実。

 

その犬をはじめてみた時「モップのような犬だな」と思ったのを覚えている。メスのシーズーで色が汚い。柄をつけたら、学校で使っているモップと見分けがつかないだろう。

 

なぜか命名権が私に与えられたのだが、これにはかなり悩んだ。動物の名前なんか付けたことはなかったし、考えたこともなかった。うーんどうしよう。

 

 

ミュータントと名付けられた犬

一晩悩んだ結果、「ミュータント」と名付けることにした。当時ハマっていたミュータント・タートルズから拝借したのである。

 

最初はその見た目から「モップ」と名付けようとしたのだが、流石に安直すぎるし、かわいそうだと思った。名は体を表す。私がモップと名付けることで、その犬に柄がつけられ、掃除用具として酷使されるのは避けなければいけないと考えたわけだ。

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シーズーはたまにモップに超似ている

ミュータントであれば、まかり間違っても格好良い亀になるだけなので、それはそれで構わない。十手とかヌンチャクの使い方を教えてくれるかもしれないし。

 

ミュータント、死す

飼い始めてから3年程、ミュータントはあっけなく死んでしまった。死因は肺炎。

 

犬の3歳は人間に換算すると、25~30歳ぐらいらしい。ずいぶんな早死にだ。一人っ子の私にとってミュータントは妹のようなもので、結構仲は良かったと思う。毎日、夕方は一緒に散歩に行って、夜は一緒に寝てたし。

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寝てる動物は大体可愛い

ミュータントが死んだ日は、たぶん人生で一番泣いた日だったと思う。ミュータントの死の数年前に祖父が死んで、数年後に父親が死ぬわけだが、どちらもミュータントが死んだときほどの喪失感は無かったように思う。

 

売りものにならない犬

ミュータントが死んでからしばらくして、新たな子犬が我が家にやってきた。今度は父親ではなくて、母親が貰ってきた。貰ってばっかだなうちの家は。

 

今度の犬はアホ面をしたビーグル。面だけではなく、中身も相当なアホだったのだが、この時は当然知る由もない。

 

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ビーグルの子犬。かわいい

これは後から聞いた話なのだが、近所でブリーダーをしているお爺さんから、売りものにならない犬を貰ってきていたらしい。売りものにならないというのはどういうことかというと、何かしらの障害があったり、病気があったりみたいな。もうしかしたら、ミュータントが早死にしたのも、多少はその影響があったのかもしれない。

 

今回貰ってきたビーグルは、しっぽが途中からひん曲がっていた。あと、乳首の位置がなんかおかしかった。左右対称になっておらず、大きい乳首のすぐ下に小さい乳首がついていたりして、いわゆる奇形というやつなのかな。

 

お手とか伏せみたいなのも全く覚えなかったし、80%ぐらいの確率でトイレ以外のところにうんちをしていたので、頭も悪かったんだと思う。おしっこだけはちゃんとトイレでしてくれていたのは救いだった。

 

ぱっと見は全然普通の犬だったし、アホ面が気に入ったので、私は最後まで気になることはなかったが、たぶん、普通のペットショップでは売れないのだろう。

 

markⅡ爆誕

さて名前。犬がやってきたからには名前をつけなければいけない。

 

自分が名付けた犬が死ぬ悲しみは重々承知していたので、今度は母親に命名権を委譲したのだが、「ビー」と名付けようとした。ビーグルのビーちゃんらしい。

 

ハッキリ言ってセンスがない。ミュータントの方が万倍カッコいい名前である。

 

しかたないので、一度委譲した命名権をぶん取り返し、「ミュータント.markⅡ」と名付けることとした。ミュータント・タートルズは4人組なので、4匹まではこの感じでも許されるだろう。初代ミュータントがレオナルドだとしたら、markⅡはドナテロ。ミュータント.markⅡ爆誕の瞬間である。

 

markⅡ、死す

markⅡは長生きした。18歳まで生きたのかな。人間に換算すると100歳近いんだから大往生である。markⅡが死んだとき、私は実家を離れていたので最期を看取ることはできなかったのだが、老衰やら変な腫瘍やらなんやらで苦しそうにしており、最期は動物病院で楽にしてもらったらしい。

 

あまり聞いたことないレベルのバカ犬だったし、最後まで私に懐いているのかは微妙だったが、たまに実家に帰ると嬉しそうな顔をして、ひん曲がったしっぽを振っていた気がするので、たぶん懐いていたんだろう。少なくとも、私がmarkⅡのことを誰よりも愛していたのは事実である。

 

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子供が生まれたら犬を飼うと良いというが、これは事実だと思う。一人っ子にはなおのこと良い。飼育費だったり、そもそもペット禁止のマンションだったり、犬アレルギーだったり。現実的には色々障害も多いが、犬は良い。子供の時は遊び相手になってくれるし、最後にはその死をもって、命の大切さを教えてくれる。

 

そして、子供に犬の名前を付けさせるのが良い。名を付けた相手に対しては、真摯に向き合い、愛情深く接するはずである。

 

ミュータントとかmarkⅡみたいな変な名前だったとしても、できれば受け入れてあげて欲しい。

 

まとめ 

さて、なんでこんな話を書こうと思ったかというと、先日犬を拾ったんですよ。キャバリアの子犬。

 

家の近くの路上でプルプルしていて、車に轢かれそうで危なかったので、とりあえず抱っこして、近くの公園まで連れて行きました。明らかに捨て犬ではないし、首輪もしていたので、公園で放して遊ばせていたところ、逃げちゃったんだろうと考えたんですね。

 

しばらく経っても飼い主があらわれないので、交番に持っていくべきなのか、とりあえず家に連れて帰って貼り紙でも作るべきなのか、どうすべきなのかスマホで検索しようとしたところでやっと飼い主があらわれました。息を切らしたお母さんと半泣きのガキんちょ。たぶん、犬を探してその辺を走り回っていたのでしょう。

 

無事、キャバリアは飼い主のもとに戻ったわけですが、ふと、私もあのガキんちょぐらいの頃に犬を飼いはじめたんだなあと思い出し、今回書いてみたわけです。

 

 

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